花の命は短くて
でんぐりがえしの命は長かった?
「放浪記」は、作家の林芙美子の半生を描いた名作だ。1961年以来、通算1858回上演され、すべて森さんが主演。芙美子が喜びのあまり、前転をする場面は見せ場として人気を集めてきた。
しかし、来年は地方を含め100回以上の上演を予定しているため、万一のけがなどに備え、制作側が演出の変更を提案。森さんも「寂しく、申し訳ないが、『放浪記』をなるべく長くやるようにというお気持ちと受け止めたい」と受け入れた。
森光子さん「でんぐり返し、やめます」…放浪記の発表会見
林芙美子は昭和の女流作家。「放浪記」で有名なほど、自由奔放に生きたと言われますが、芙美子の有名な言葉があります。
花のいのちはみじかくて、苦しきことのみ多かりき
事実、芙美子は47歳という短い命でありました。
「でんぐりがえし」で何やら明るいイメージがありますが、実際は「苦しきことのみ多かりき」一生であったのでしょうか。
舞台「放浪記」の中でも、「あんた、ちっとも幸せになっていないんだね」と言われるシーンがあります。
自分の人生を問うシーンです。
いつまでも、「でんぐりがえし」できるほど、若くはないんだよ、と?